ここ数年、「リコピン」というものが体によいということで、食材、飲料やサプリンメントで大きく販売されています。なにやらトマトに多く含まれているとか・・・
今回はその「リコピン」の成分内容や健康効果、さらには含まれている食品について解説していきたいと思います!
リコピンとは
リコピン(リコペン)とは色素栄養素であるカロテノイドの一つで、植物などに含まれる鮮やかな赤やオレンジ色の色素成分です。
私たち人間を含む動物は元来持っていない成分で、体に取り入れるためにはリコピンを含む食材から摂取する必要があります。水に溶けず、油に溶けやすいという性質があります。
リコピンの健康効果
リコピンの期待できる健康効果といば、なんといっても「抗酸化」。リコピンは数あるカロテノイドのなかでもダントツの抗酸化作用を持ち、比べるとその抗酸化作用はビタミンEの100倍以上とも言われています。
抗酸化作用による健康効果としては、
- 血管の老化
- 生活習慣病
- 肌のトラブル
- 免疫機能低下
などに対しての予防や改善が挙げられます。つまり、体にさまざまなトラブルを引き起こす「活性酸素」の働きを抑えようとしてくれる作用なのです。
●抗酸化作用の大切さについては以前の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。●
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上の記事ではリコピンについては触れていませんが、抗酸化作用が体にとって大切なことはおわかりいただけたと思います。
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リコピンが含まれる食材
では、わたしたちの体内では作ることのできないリコピンは、どのような食材に含まれているのでしょうか。
食材
トマト
まずは、リコピンといえば皆さんがまず思いつくのが「トマト」ですよね。
トマトは料理の幅も広く、ジュース、ソース、スープ、サラダ、ケチャップなどなど…とても手軽に食べやすい食材です。後述しますが、リコピンは油との相性が良いので、リコピン食材No1といえるのではないでしょうか。
ちなみに、欧州には「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあります。これは、真っ赤なトマトには様々な病気を防ぐ栄養素が豊富なので医者いらずである、という意味だそうです。
100gあたりのリコピン含有量はおよそ3.0㎎です。
スイカ
そのまま食べる事が多いのであまり注目されていませんが、スイカにもリコピンが含まれています。100gあたりのリコピン含有量はおよそ3.2㎎と、なんとトマトを超えています!
柿
秋のくだものといえば柿。その柿にもリコピンが含まれています。(100gあたりおよそ0.7㎎)。
トマトはちょっと苦手…という方は結構多くいらっしゃいます。そんな方はスイカや柿でもリコピンを摂り入れることができますよ!
リコピンサプリメント
国内大手のアサヒやDHCを始め、海外のNOWなどからもリコピンサプリメントが発売されています。
おおむね1日8~10㎎のリコピンが摂取できるような設定にしているようです。
★リコピン摂取量の目安は?★
国が定めた基準はありませんが、15~20㎎を目安とする事が多いようです。トマトでいうと大きめ2個分くらいです。
注意事項
最後に、リコピンを効果的に摂取する方法や、リコピン摂取時の注意点をお伝えします。
- リコピンは油に溶けやすい性質のため、油と一緒に食べると体内への吸収率がアップします。また、リコピンは熱に強いのも特徴で、油を使って調理すると、生で食べるよりも効率よく栄養が摂れます。
- 大手メーカーカゴメの試験研究結果によると、朝昼晩のうち「朝」が一番リコピンの吸収が良いことが明らかになっているようです。
- 過剰摂取によるリスク①
肌が赤っぽくなったり、黄色っぽくなってしまう事があります。 - 過剰摂取によるリスク②
トマトでリコピンを摂取する場合、トマトにはカリウムという栄養素が豊富なため、食べすぎると高カリウム血症を引き起こす危険があります。 - 摂取したリコピンは体内で一定量以上は蓄積することができません。そのため、適正量を毎日摂取することが必要です。
いかがでしたか?
抗酸化作用がある成分というのが他にもありますが、その中でもリコピンは手軽に摂り入れやすい部類に入ると思います。過剰摂取には十分注意して、若々しく抗酸化生活を送りましょう。
編集長の独り言
わたしはトマトもスイカも柿も大好物です。冬と春にトマトを食べて、夏と秋はスイカと柿で一年中リコピン摂れます!
そうそう、くれぐれも食べ過ぎには注意ですよ…
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【監修者】合田 学
サプリメント管理士。約20年間の食品業界経験を活かし、正しい食生活やサプリメントを活用した健康維持のための生活習慣を提案する活動を行っている。